- なんぞ
- I
なんぞ(副助)〔代名詞「なに」に係助詞「ぞ」の付いた「なにぞ」の転。 中世以降の語。 「なぞ」とも〕ある事物を特に取りあげて例示する。
「うちの子供~は幸せなものだ」
〔副助詞「など」に類するが, 「など」より用法は限られる〕IIなんぞ【何ぞ】〔「なにぞ(何)」の転〕※一※ (副)(1)(反語に用いて)どうして。 どういうわけで。 なんで。「~私が知ろう」「神明納受し給はば, 所願~成就せざらん/平家2」
(2)任意の物事をさす。 なんか。「~勝負をして勝ち負けによつて勝つたかたへ貸さう/狂言・伯養」
※二※ (連語)(1)どのようなものか。 なにか。「人間とは~や」
(2)不定の物事をさし示す。 なにか。「~おいしいものはないか」
(3)(「…かなんぞ」「…やなんぞ」の形で)不特定のものを表し, 漠然というときに用いる。 なんか。「昔の日記か~を見ればわかるのではないか」「そんな証明書や~持ってきてもだめだよ」
(4)どのくらいか。 いくらか。「『舟ちんは~』『さつまのかみぢや』/狂言・薩摩守」
~というと何かにつけて。 何かというと。「彼は~子供の自慢をする」
~図(ハカ)らんどうして予想しようか。 全く思いがけない。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.